不快感の原因は目の中にある謎の物体
中高年になると、さまざまな目の不快感を近える人が急増します。その原因のひとつが、目の中にできた”異物”にあると、最近の研究でわかってきました。
もしあなたが60歳以上なら、ほぼ確実に、異物は目の表面に存在します。たとえ60歳未満でも、それは日々、できつつあるのです。
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それは形も定かではない膜状の物体です。疲れ目、かすみ目、しょぼしょぼ感・・・・・引き起こす不快症状は、ドライアイや涙目ともよく似ています。もし、通常の治療で改善しないときは、この異物を疑ってみてください。
涙が出るのに目が乾いている!?
この病気の不思議さを証言するのは、番組に登場したMさん(63歳)。症状が出始めたのは3年前。いわく、「あふれるほど涙が出るのに、目が乾いてしかたないんです」。目をぬぐわずにいられないほどの涙で視界がばやけ、車を運転することにも支障が生じていました。しかも、乾き目感は、目薬でも解消されません。
Mさんの目を詳しく調べると、異物が、下まぶたの2つの機能を妨げていることが判明しました。ひとつは、涙を流して排出する機能。目の表面の涙の流れが悪くなってしまうため、行き場を失った涙があふれ出ていたのです。もうひとつは、”涙の貯水池”機能。まばたきのたび、下まぶたにたまった涙は、上まぶたで引き上げられるようにして、目全体に広がります。ところが異物がそれを邪魔するため、涙か行き渡らない、つまり目が乾くのです。これらは、よく見られる症状です。ではいよいよ、異物の正体に、迫りましょう。